○木城町男女共同参画推進条例

平成29年3月21日

条例第1号

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、町、町民、事業者及び教育に携わる者の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策について必要な事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 性別にかかわらず一人一人が個人として尊重され、社会の対等な構成員として、自らの意志によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって一人一人が等しく政治的、経済的、社会的及び文化的利益を受けることができ、かつ、共に責任を担うことをいう。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため、必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(3) 町民 町内に居住する者又は滞在する者(通勤、通学等で滞在する者をいう。)をいう。

(4) 事業者 町内において、営利、非営利を問わず、あらゆる活動又は事業を行う個人、法人その他の団体をいう。

(5) 教育に携わる者 学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、教育活動を行う者をいう。

(6) セクシャル・ハラスメント 相手が望まない性的な言動により、相手の尊厳を傷つけ、不利益を与える行為をいう。

(7) マタニティ・ハラスメント 妊娠又は出産を理由に、相手に精神的又は身体的苦痛を与え、解雇等の不利益を与える行為をいう。

(8) パワー・ハラスメント 職場での優位性を背景に業務の適正な範囲を超えて、相手に精神的又は身体的苦痛を与える行為をいう。

(9) ドメスティック・バイオレンス 配偶者等親密な関係にある者からの身体的、精神的、経済的又は性的な苦痛を与えられる暴力的行為をいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画の推進は、次に掲げる事項を基本理念として行わなければならない。

(1) 性別にかかわらず個人としての尊厳が重んじられ、性別による差別的取扱いを受けることなく個人としての能力を発揮する機会が確保され、互いの人権が尊重されること。

(2) 性別による固定的な役割分担等を反映した社会における制度又は慣行が、男女の社会における活動の自由な選択に対して影響を及ぼすことがないよう配慮されること。

(3) 性別にかかわらず一人一人が社会の対等な構成員として、あらゆる分野における意志の形成及び決定に共同して参画する機会が確保されること。

(4) 家族を構成する一人一人が相互協力と社会の支援の下に、子育て、介護その他の家庭生活における活動と家庭生活以外の学校、職場、地域等における活動とを両立できるようにすること。

(5) 男女が互いの性を尊重し、生涯にわたり共に心身の健康な生活を営むことができること。

(6) 学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野における教育について、その促進が配慮され、すべての人に生涯にわたる男女共同参画に関する教育及び学習の機会が確保されること。

(7) 国際社会における取組と密接な関係があることから、国際理解及び国際協力の理念の下に行われるよう配慮すること。

(町の責務)

第4条 町は、前条に定める基本理念(以下「理念」という。)にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、かつ、実施しなければならない。

2 町は、町行政のあらゆる分野において、施策を策定し、及び実施するにあたっては、男女共同参画の推進に配慮しなければならない。

(町民の責務)

第5条 町民は、理念にのっとり、男女共同参画の推進に寄与するよう努めなければならない。

2 町民は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、理念にのっとり、その事業活動に関し、男女共同参画の推進に寄与するよう努めなければならない。

2 事業者は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。

3 事業者は、その事業活動を行うにあたり、男女が共同して参画する機会を確保するよう努めるとともに、就業と家庭生活の両立ができる環境の整備に努めなければならない。

(教育に携わる者の責務)

第7条 教育に携わる者は、理念にのっとり、男女共同参画の推進に配慮した教育を行うよう努めなければならない。

2 教育に携わる者は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(性別等による権利侵害の禁止)

第8条 何人も、家庭、学校、職場、地域その他の社会のあらゆる分野において、次に掲げる行為を行ってはならない。

(1) 性別による差別的取扱い

(2) セクシャル・ハラスメント

(3) マタニティ・ハラスメント

(4) パワー・ハラスメント

(5) ドメスティック・バイオレンス

(男女共同参画基本計画)

第9条 町長は、男女共同参画の推進に関して、総合的かつ計画的に施策を実施するための基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定するよう努めなければならない。

2 町長は、基本計画を策定しようとするときは、第16条に規定する木城町男女共同参画推進審議会に諮問しなければならない。

3 町長は、基本計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

4 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。

(町民、事業者及び教育に携わる者の理解を深めるための措置)

第10条 町は、町民、事業者及び教育に携わる者(以下「町民等」という。)の男女共同参画に関する理解を深めるため、広報、啓発及び教育を行うものとする。

(町民等への支援)

第11条 町は、町民等が行う男女共同参画の推進に関する活動を支援するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(相談等の処理)

第12条 町は、第8条各号に掲げる行為その他の男女共同参画の推進を阻害する行為に係る事案について、町民から相談又は苦情があった場合は、関係機関と連携して適切に処理するものとする。

(調査研究)

第13条 町は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために、情報の収集及び調査研究を行うものとする。

(推進体制の整備)

第14条 町は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、必要な体制の整備を図るものとする。

(附属機関等における積極的改善措置)

第15条 町は、附属機関及びこれに類するものにおける委員を任命し、又は委嘱する場合は、積極的改善措置を講ずることにより、男女の数の均衡を図るよう努めなければならない。

(審議会)

第16条 男女共同参画の円滑な推進を図るため、木城町男女共同参画推進審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、町長の諮問に応じ、次に掲げる事項について審議する。

(1) 第9条に規定する基本計画に関する事項

(2) 第12条に規定する相談等の処理に関する事項

(3) その他男女共同参画の推進に関し、町長から諮問を受けた事項

3 審議会は、委員12人以内をもって組織する。

4 審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第17条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

この条例は、平成29年4月1日から施行する。

木城町男女共同参画推進条例

平成29年3月21日 条例第1号

(平成29年4月1日施行)