○移動等円滑化のために必要な町道の構造に関する基準を定める条例

平成25年3月28日

条例第14号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 歩道等(第3条~第11条)

第3章 乗合自動車停留所(第12条・第13条)

第4章 自動車駐車場(第14条~第21条)

第5章 移動等円滑化のために必要なその他の施設等(第22条~第25条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この条例は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第10条第1項の規定に基づき、移動等円滑化のために必要な町道の構造に関する基準を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この条例において使用する用語は、法及び移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める省令(平成18年国土交通省令第116号)において使用する用語の例による。

第2章 歩道等

(歩道)

第3条 町道(自転車歩行者道を設ける町道を除く。)には、歩道を設けるものとする。ただし、当該歩道の利用者のうち、高齢者、障害者等の占める割合が低いと認められる場合又はその他特別の状況によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

(有効幅員)

第4条 歩道の有効幅員は、町道の構造の技術的基準を定める条例(平成25年木城町条例第13号)第9条第3項に規定する幅員の値以上とするものとする。

2 自転車歩行者道の有効幅員は、町道の構造の技術的基準を定める条例第8条第2項に規定する幅員の値以上とするものとする。

3 歩道又は自転車歩行者道(以下「歩道等」という。)の有効幅員は、当該歩道等の高齢者、障害者等の交通の状況を考慮して定めるものとする。

(舗装)

第5条 歩道等の舗装は、雨水を地下に円滑に浸透させることができる構造とするものとする。ただし、町道の構造、気象状況その他の特別の状況によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 歩道等の舗装は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとするものとする。

(勾配)

第6条 歩道等の縦断勾配は、5パーセント以下とするものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、8パーセント以下とすることができる。

2 歩道等(車両乗入れ部を除く。)の横断勾配は、1パーセント以下とするものとする。ただし、前条第1項ただし書に規定する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、2パーセント以下とすることができる。

(歩道等と車道等の分離)

第7条 歩道等には、車道若しくは車道に接続する路肩がある場合の当該路肩(以下「車道等」という。)又は自転車道に接続して縁石線を設けるものとする。

2 歩道等(車両乗入れ部及び横断歩道に接続する部分を除く。)に設ける縁石の車道等に対する高さは15センチメートル以上とし、当該歩道等の構造、交通の状況、沿道の土地利用の状況等を考慮して定めるものとする。

3 歩行者の安全かつ円滑な通行を確保するため必要がある場合においては、歩道等と車道等の間に植樹帯を設け、又は歩道等の車道等側に並木若しくは柵を設けるものとする。

(高さ)

第8条 歩道等(縁石を除く。)の車道等に対する高さは、5センチメートルを標準とするものとする。ただし、横断歩道に接続する歩道等の部分にあっては、この限りでない。

2 前項の高さは、乗合自動車停留所及び車両乗入れ部の設置の状況等を考慮して定めるものとする。

(横断歩道に接続する歩道等の部分)

第9条 横断歩道に接続する歩道等の部分の縁端は、車道等の部分より高くするものとし、その段差は2センチメートルを標準とするものとする。

2 前項の段差に接続する歩道等の部分は、車椅子を使用している者(以下「車椅子使用者」という。)が円滑に転回できる構造とするものとする。

3 歩道等の切下げに伴うすり付け部分の勾配は、5パーセント以下とするものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、8パーセント以下とすることができる。

4 横断歩道における歩道等と車道が接する部分で歩行者等が通行する部分には、水平区間を設けるものとする。

(車両乗入れ部)

第10条 第4条の規定にかかわらず、車両乗入れ部のうち第6条第2項に規定する基準を満たす部分の有効幅員は、2メートル以上とするものとする。

(排水施設等)

第11条 歩道等に設置する排水溝の蓋は、つえ及び車椅子の車輪等が落ち込まない構造とするものとする。

2 横断歩道における歩道等と車道が接する切下げ部分に、排水ますを設置しないよう努めるものとする。

第3章 乗合自動車停留所

(高さ)

第12条 乗合自動車停留所を設ける歩道等の部分の車道等に対する高さは、15センチメートルを標準とするものとする。

(ベンチ及び上屋)

第13条 乗合自動車停留所には、ベンチ及びその上屋を設けるものとする。ただし、それらの機能を代替する施設が既に存する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

第4章 自動車駐車場

(障害者用駐車施設)

第14条 自動車駐車場には、障害者が円滑に利用できる駐車の用に供する部分(以下「障害者用駐車施設」という。)を設けるものとする。

2 障害者用駐車施設の数は、自動車駐車場の全駐車台数が200台以下の場合にあっては当該駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上とし、全駐車台数が200台を超える場合にあっては当該駐車台数に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上とするものとする。

3 障害者用駐車施設は、次に定める構造とするものとする。

(1) 当該障害者用駐車施設へ通ずる歩行者の出入口からの距離ができるだけ短くなる位置に設けること。

(2) 有効幅は、3.5メートル以上とすること。

(3) 障害者用である旨を見やすい方法により表示すること。

(障害者用停車施設)

第15条 自動車駐車場の自動車の出入口には、障害者が円滑に利用できる停車の用に供する部分(以下「障害者用停車施設」という。)を設けるものとする。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 障害者用停車施設は、次に定める構造とするものとする。

(1) 当該障害者用停車施設へ通ずる歩行者の出入口からの距離ができるだけ短くなる位置に設けること。

(2) 車両への乗降の用に供する部分の有効幅は1.5メートル以上とし、有効奥行きは1.5メートル以上とする等、障害者が安全かつ円滑に乗降できる構造とすること。

(3) 障害者用である旨を見やすい方法により表示すること。

(出入口)

第16条 自動車駐車場の歩行者の出入口は、次に定める構造とするものとする。ただし、当該出入口に近接した位置に設けられる歩行者の出入口については、この限りでない。

(1) 有効幅は、90センチメートル以上とすること。ただし、当該自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口のうち一以上の出入口の有効幅は、1.2メートル以上とすること。

(2) 戸を設ける場合は、当該戸は、有効幅を1.2メートル以上とする当該自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口のうち、一以上の出入口にあっては自動的に開閉する構造とし、その他の出入口にあっては車椅子使用者が円滑に開閉して通過できる構造とすること。

(3) 車椅子使用者が通過する際に支障となる段差を設けないこと。

(通路)

第17条 障害者用駐車施設へ通ずる歩行者の出入口から当該障害者用駐車施設に至る通路のうち一以上の通路は、次に定める構造とするものとする。

(1) 有効幅員は、2メートル以上とすること。

(2) 車椅子使用者が通過する際に支障となる段差を設けないこと。

(3) 路面は、平たんで、かつ、滑りにくい仕上げとすること。

(屋根)

第18条 屋外に設けられる自動車駐車場の障害者用駐車施設、障害者用停車施設及び第17条に規定する通路には、屋根を設けるものとする。

(便所)

第19条 障害者用駐車施設に便所を設ける場合は、当該便所は、次に定める構造とするものとする。

(1) 便所の出入口付近に、男子用及び女子用の区別(当該区別がある場合に限る。)並びに便所の構造を視覚障害者に示すための点字による案内板その他の設備を設けること。

(2) 床の表面は、滑りにくい仕上げとすること。

(3) 男子用小便器を設ける場合においては、一以上の床置式小便器、壁掛式小便器(受け口の高さが35センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器を設けること。

(4) 前号の小便器には、手すりを設けること。

2 障害者用駐車施設に便所を設ける場合は、そのうち一以上の便所は、次の各号に掲げる基準のいずれかに適合するものとする。

(1) 便所(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれの便所)内に高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていること。

(2) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便所であること。

第20条 前条第2項第1号の便房を設ける便所は、次に定める構造とするものとする。

(1) 第17条に規定する通路と便所との間の経路における通路のうち一以上の通路は、同条各号に定める構造とすること。

(2) 出入口の有効幅は、80センチメートル以上とすること。

(3) 出入口には、車椅子使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし、傾斜路を設ける場合においては、この限りでない。

(4) 出入口には、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていることを表示する案内標識を設けること。

(5) 出入口に戸を設ける場合においては、当該戸は、次に定める構造とすること。

 有効幅は、80センチメートル以上とすること。

 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。

(6) 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さを確保すること。

2 前条第2項第1号の便房は、次に定める構造とするものとする。

(1) 出入口には、車椅子使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。

(2) 出入口には、当該便房が高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有するものであることを表示する案内標識を設けること。

(3) 腰掛便座及び手すりを設けること。

(4) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具を設けること。

3 第1項第2号第5号及び第6号の規定は、前項の便房について準用する。

第21条 前条第1項第1号から第3号まで、第5号及び第6号並びに第2項第2号から第4号までの規定は、第19条第2項第2号の便所について準用する。この場合において、前条第2項第2号中「当該便房」とあるのは、「当該便所」と読み替えるものとする。

第5章 移動等円滑化のために必要なその他の施設等

(案内標識)

第22条 交差点その他の移動の方向を示す必要がある箇所には、高齢者、障害者等が見やすい位置に、高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用すると認められる官公庁施設、福祉施設その他の施設及びその他の移動等円滑化のために必要な施設の案内標識を設けるものとする。

2 前項の案内標識には、点字、音声その他の方法により視覚障害者を案内する設備を設けるものとする。

(視覚障害者誘導用ブロック)

第23条 歩道等、乗合自動車停留所及び自動車駐車場の通路には、視覚障害者の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、視覚障害者誘導用ブロックを敷設するものとする。

2 視覚障害者誘導用ブロックの色は、黄色その他の周囲の路面との輝度比が大きいこと等により当該ブロック部分を容易に識別できる色とするものとする。

3 視覚障害者誘導用ブロックには、視覚障害者の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、音声により視覚障害者を案内する設備を設けるものとする。

(休憩施設)

第24条 歩道等には、適当な間隔でベンチ及びその上屋を設けるものとする。ただし、これらの機能を代替するための施設が既に存する場合その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

(照明施設)

第25条 歩道等には、照明施設を連続して設けるものとする。ただし、夜間における当該歩道等の路面の照度が十分に確保される場合その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 乗合自動車停留所及び自動車駐車場には、高齢者、障害者等の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、照明施設を設けるものとする。ただし、夜間における当該乗合自動車停留所及び自動車駐車場の路面の照度が十分に確保される場合その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

移動等円滑化のために必要な町道の構造に関する基準を定める条例

平成25年3月28日 条例第14号

(平成25年4月1日施行)